ごちそう「ジンギスカン」
マトン(成羊肉)やラム(仔羊肉)を用いた羊肉の焼肉料理であるジンギスカンは北海道を代表する料理のひとつ。日本各地で食べられているが、特に北海道の郷土料理として知られ、北海道遺産の一つに選定されている。
その起源について「かつてモンゴル帝国を率いたジンギスカン(チンギス・カン)が遠征の陣中で兵士のために作らせた」と説明される場合もあるが、それはあくまで俗説に過ぎない。実際にはモンゴル国の料理ではなく、日本発祥の料理であると言われている。
調理には専用のジンギスカン鍋が用いられる。この鍋は鉄製で、中央部分が兜のように盛り上がった独特の形状をしており、その表面には溝が刻まれている。これは盛り上がった中央部で羊肉を、低くなった外周部で野菜を焼くことによって、羊肉から染み出した肉汁が溝に沿って下へと滴り落ちて野菜の味付けとなることを意図した設計である。ジンギスカン鍋がない場合は鉄板で代用する。
このジンギスカン鍋を炭火やガスなどで下から熱し、スライスした羊肉ともやし、玉ねぎ、ピーマン、トウモロコシ、人参などの野菜を焼いて食べる。事前にたれにつけた「味付け」と焼いてからたれにつける「生」(この「生」と輸送・保管時に一度も冷凍されていない「チルド品」とは別物である。)の2つの食べ方がある。たれは味付け、生ともに醤油ベースに砂糖、リンゴ果汁、味噌、生姜、ニンニク、ゴマ油、などを配合したものが多い。
外食などの「生ラムジンギスカン」は冷凍した肉を解凍して用いている場合が多い。ラムは味付け、生の両方で好まれるが、マトンはほとんどの場合が味付けである。味付けジンギスカンはメーカーが肉をスライスし、たれに浸し冷凍されたものが多い。
旭川市などの上川支庁地域や、滝川市などでは「味付け」が主流であり、札幌市、函館市、室蘭市、釧路市などでは「生」が主流となっている。
羊肉が持つ独特の味わいを堪能することができるジンギスカン。あなたは「味付け」と「生」のどちらがお好みだろうか?
